Firedragon戦記/絆なき者の記録

元・児童養護施設内マイノリティの自己主張ブログ

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ヘッドバット:小さな子のサインをあえて無視した保母代理のわたし

養護施設にいる間の問題

 わたしが見捨てた男の子

 そして、見捨てられた覚えもないだろう男の子・・・。

 高校生の頃、学校から帰ると、隣りあった幼児さんたちの部屋から何か鈍い音がする。わたしは保母さんのサポートの為、彼らと同じ部屋に住んでいたが、その鈍い音が気になって、そっと見に行った。

 1人の男の子3才くらいが、自分の布団に頭を何度も打ち付けていた。他の子は寝ているのか判らなかった。

 わたしは何故か驚かなかった。対処の方法を知っているような気がしたので、そのようにした。

 ”彼はそうしたいのだから、思う存分そうさせてあげたい”と。

 彼に触れもせず、定期的に頭を打ち付ける音がやがてやむまで、わたしは部屋のすみで待った。わたしは、彼が早く諦めて、無駄な事をしないで、何もしなくなる事だけを願った。それが小さな男の子へのわたしなりの応援だった。

 わたしは彼を心から応援した。
 
 でも今は何を応援していたのか?と大人のわたしは当時の自分の態度にイラっとする。わたしは彼を抱きしめられなかったし、彼が彼自身の問題について、まるで試練に立ち向かうキリストのようになぞらえて【そう思う事が一番たやすい】むしろ応援した。

 この苦悩をを超えたら、あなたは1人で生きられるからがんばれ!と。

 わたしはまったくむちゃくちゃだった。小さな子がこの世界から受け入れてもらった感覚を伝える事ができなかった。わたしは結局無視した、小さな子のヘッドバットをそのうち諦めるさと・・・。

 断続的に続く頭を打ち付ける音がやがて途切れて、数ヵ月後には何の音もしなくなった時、わたしはみょうにホッとした。わたしは、あの男の子が今どうなっているか知る立場にない。

 そういう経緯があって今がある。養護施設で作られた感覚を小さな人々へは使えない。その為にわたしは、心の整理が必要だと感じる。

 確かに小さな子たちは何もサインを出さなかったわけではないけれど、施設では黙殺される。又、わたしのような上級生も、子どもの育ちに何が必要かがわからなかったけれど、その事に対して不安を覚えることすらなかった。

 大人のわたしはその延長で子どもを生み育てる事は、大変難しいと感じている。施設でわたしが学んだ事は、具体的にはこういう感じだった。

 でも、たとえ整理作業をしても身に染み付いた感覚が優先した場合は、理性を押しのけてしまい、結果として子どもをネグレクトするか、あるいは、虐待してしまうのだと思った。整理だけでは足りない。実際の認知と行動療法へ至らせないと・・・。

|  養護施設にいる間の問題 | 09:23 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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