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親子離れ:「親がやりたいんだから甘えとけ」という姿勢

家庭内虐待の問題:自立できない子ども

 わたしは、気付いたら自立心だけはあったので家庭育ちの一部の男性の当たり前が理解できない。彼らはとにかくすべて、母、に依存しているようにみえる。年齢的子どものうちならいいとして、わたしはいい年した息子がいつまでも、母、が俺を支えるのが母の生きがいと思う気持ちに共感できない。

 母というものがATMであるはずもないし、母の息子への気持ちの具現が金銭やモノであるはずも無いと感じている。

 わたしが思う母とは、対象となる子どもを二十歳までの間に子育てした人の事であり、その子育てには子の自立もきちんとプログラムされているものだと思っていた。互いにいつまでも、親子を延々と続ける事ではないと思っていた。

  わたしは「母親の生きがいとして、いつまでも子離れしない息子」が心配で安心して死ねない母が生きているという現状も、子離れの失敗の悲劇ではないかと思う。どうもこの国(日本)の息子達の1部は、乳児のように見えて仕方ない。偶然かもしれないが、わたしはこのようなタイプの男性をよく見かけるから。

 母の心配に呼応して、心配な息子でい続ける事は、母の胎内からいつまでも出ていけない胎児のようであり、わたしは、このような母と息子を客観的に見るときに、男として1人立つとは何だろうと疑念がよぎる。俺が心配で母は死ねないと嬉しそうにいうのは(発達が未熟だという点で)おかしい。

 「母さんにとって、俺が生きがいなんだ」と、いつまでの母の生きがいでしか生きられない男がいたとならば。でも内実は、いい年した男をあれこれと心配し続ける年老いた母。

 男が1人で生きる、生き抜くとは、もっと、母からの子離れを経てようやく考える事ができるのではないかと思えてならない。

 わたしは、むしろ、養護施設で自分で生きる事が当たり前だったので、親が甘やかしてくれるから甘えるのが親孝行、という発想に仰天している。それに、わたしのような生き方をしてきた女の目には、母の精神的体内から出てこられない、大きな赤ちゃんのような男を、男と見る事ができない。

 でもそれは男性だけじゃない、わたしの知り合いの女性も、母と姉妹のように付き合い続けていて、そこには歴然とした母と娘の厳しき教えが見当たらなかった。わたしは、やはり大人というものは子を自立の為には突き放してほしいと個人的に思う。
 
 親との子離れという問題を抱えている人のそばで、わたしは一度も依存した事がない問題を抱えている。この両者が結婚したので、今も、不可侵領域を守りつつ、こうして互いに理解できない両者としてにらみ合っているのだと知った。

 とくにこの国の子離れしそこなった息子達を、ちょっと気持ち悪いと感じる一部の女性達の気持ち、判らなくもない。親に依存し続けている心理は羊水に浸かっているような安心感があるのかもしれないけれど、大人の女性から立ち去られても仕方ないだろう。と思う昨今である。

 わたしは物心ついた頃より厳しい神としての父のイメージがあるので、生まれた瞬間から、ひとり立ちを強要される息子のような気分であったが、世間を見ると、その親にとっては可愛い胎児のようなでかい息子がその母の胎内に留まっているのを見て、さすがに驚いた。こういう状況を許されている精神的な背景とは何だろうかと考えた。やはりそこには、宗教的な土壌の違いが見え隠れする。

 【ちなみにわたしの原初のイメージには、厳しい父のイメージがある。母というのは哺乳瓶の先っぽ。それはわたしがものごころ付く以前のわたしを取り巻く世界がそうであったのだろうと想像する】

 ただ、わたしのように、気付いたら一人で生きてきた者は、親と息子、親と娘がいつまでもその関係を維持し続け「いつまで経っても子どもは子ども」と言ってる親の姿に違和感を覚えたり、それを親孝行として享受しているおおきな息子を見ていると、何かが違うのではないかと思えて仕方ない。

 わたしは、きちんと自立できる子どもを育てられないことと、親子が信頼しあっている事とが混同されないようにしたいし、里親家庭においても同様の問題が起こりがちと思う。だからこそ、里親は学習の機会を持てるが、世の実子を育てる親達は学習する機会がない。

 自立できない息子は、親孝行という隠れ蓑に隠れて甘えている現状を見るに付け、自分から完全に巣立てない息子を育てる母親という図式に違和感を覚え、これを虐待の一部とカテゴライズしたくなった。これは、どう考えてもわたしにはおかしくみえる・・・。 

 #施設で育てられた自分の目からみた、不思議な世界について言及してみたけれど、不快なメッセージだとしたらすみません。子育てした事のない女のひとり言です

|  家庭内虐待の問題 | 08時20分 | comments:8 | trackbacks:0 | TOP↑

本来的な役割…

>本来的な児童養護施設の機能や役割

これは、国民が意図する機能や役割を、
国の義務とすることになるんだろうけど、

どうも…医療、年金、介護などと違って、
「明日はわが身」という感覚が発揮されにくそうな分野です。

そしてLeiさんのブログを見た上で、個人的な感想をいえば、
「児童の安全の確保」
「社会に適応するように育成」
この二つの機能がすごく弱いと、わたしは感じています。

| エマ | 2010/05/16 20:48 | URL | ≫ EDIT

それぞれの「機能不全」

 エマさん、コメントをありがとうございます。過去の記事があるという事は、わたしなりの変遷が見えてしまって、少し恥ずかしいです。

 「家庭が家庭として機能しない」事と「施設が施設として機能しない」事について、それぞれ考える切っ掛けになりました。感謝。

 ・・・そう、そして。

 「家庭が機能しない」事と「施設も治療施設なのか養育施設なのか、それとも収容施設なのか」という点で、どういう機能を期待されているか、本来的な児童養護施設の機能や役割について考える必要があると今のわたしは思っています。

 わたしがかつて生活していた児童養護施設に責任を問えない理由の一つに、「何の役割が欠損していたのか」が、自分でも把握出来ていない為です。

 「家庭を模した環境づくりにさえ失敗し続ける施設」に家庭の親に対して養育の責任を問うのと同じ事は言えませんでした。

 「施設にしてはよくやった」「施設なのに家庭的処遇を考えている」という段階で、すでに施設はその責任を果たそうとしている、その姿勢を評価すべき状態でした。

 児童養護施設が、子どもの養育を主とした孤児院でもなく、かといって家庭で虐待を受けた子を治療する施設としても役割が固定されていない、そんな状態の施設を

 わたしは「なんらかの問題を持った子ども達の収容施設」としか表現できない状態です。そこに付加価値を付ける事は、特別な事なのです。

 一方家庭については、

 ニ年の間に、夫と夫の育った家庭への違和感は学習する事により、多少は理解出来るようになりました。夫は自分を育てた親に、自分を育てた事に関する何らかの責任を訴えているのかもしれません。

 親だからこそ甘えて当然であるという感覚を持つ彼と、甘えられて当然と思う親とを見ていて、わたしが横から口をはさむ事は難しいと判断しました。

 どちらにしても、機能しきれない養育環境に置かれた子供たちが一番の被害者だと思いますので、せめて、わたしは施設ではなく、家庭で子どもが育てられて欲しいと思いました。

 その理由は、固定された相手(養育者)がいる方が、後に整理しやすからという考えからです。養育者がいない・もしくは担当が一年ごとにシャッフルされる施設では、誰が自分に関係したのか全く分かりませんから。

 後に、自分の整理がはかどりません。


| Lei | 2010/05/08 09:42 | URL | ≫ EDIT

レスありがとう

お久しぶりです。

レスを確認して、後でコメントを返そうと思っていたのですが、
遅くなりました。

それと多分、明確にしておいた方がいいのでしょう。
私は、家庭全部育ちです。


>エマさんにとってはズレたレスとなっていると思いますが、二年の間に、自分としても、それなりに考えが変わりつつあるという事を書いておきたいと思いました。


わたしの想定とは違いましたが、Leiさんの丁寧なレスに満足しています。
ちょっと昔のエントリから見てみようとして、
そのままコメントすることになり、こういうやり取りになりましたが、
このエントリは結構前のものであって、すでに心境は変化していたのですね。


>日本では、家族の繋がりを持つ事が出来ない親から捨てられた子ども達は、児童の頃は施設に収容され、卒園したら自立を迫られ、自己責任だと言われ、施設に責任を求める事もできません。

日本社会の『家族同士の助け合い』文化は決して否定的なものではなかったのですが、
その『家族同士の助け合い』が機能しない場合には、相互扶助が極端に脆弱になってしまいます。

>せっかくの親子関係や血縁関係などが疎遠になっていき、連絡一つ取ろうとしない、バラバラの家族

も「機能しない場合」ですし、

>社会の(他人同士の相互扶助)の地盤が脆弱なのに、家族のネットワークからも外れている施設育ちの問題が、夫の家を通して、逆にものすごく我が身に迫っています。

「家族のネットワークからも外れている施設育ち」も「機能しない場合」と言えます。


それら「機能しない場合」にも『家族同士の助け合い』が当然化し過ぎて、
適切なフォローが為されにくい問題がありますね…



>児童の頃は施設に収容され、卒園したら自立を迫られ、自己責任だと言われ、施設に責任を求める事もできません。

責任という言葉の意味は日本の社会ではすごく曖昧なところがありますが、

私の考えとしては、

1.人生の責任(成人以降)
  →本人が担うほかない

2.養育の責任
  →養育者にある(個人または機関等)

3.生まれ(国、時代、家、親)
  →本人の責任ではありえない(しいて言えば運)


という風に分けて考えたいなと。
児童養護施設の「2.養育の責任」を果たす機能が、
かなり低いようで、私はびっくりしています。

| エマ | 2010/05/06 10:44 | URL | ≫ EDIT

はじめまして

 この記事の頃は、わたしの目には家や家族の意識が強い事と、親から金銭・物資両面でひとり立ちしない姿に不安を覚えていました。年齢にそぐわない買い物や、それを援助する親など、怖くさえありました。

 サブタイトルを「家庭内虐待の問題:自立できない子ども」とまで言い切っている自分が、愚かしく感じられます(TT)

 でも2010年の現在、あれから整理もすすみ、違和感はあるものの、彼の生家・親類が互いに納得して依存しあっている事は、嫁が横からごちゃごちゃ言う話でもないと感じるようになりました。

 なので、親だからこそ彼は安心して甘えを出しているという様子を、施設全部育ちの自分としては、全く知らない世界観でしたが、
これも一つの家族観と思う事で、だんだん理解を進めている次第です。

 確かにこの一族の中にいると、自分だけが浮いていると感じますが、少なくとも嫁という立場では存在する事が出来ているので、感謝しています。

 現在は、子離れできないように見える息子の問題なんかより、もっと、せっかくの親子関係や血縁関係などが疎遠になっていき、連絡一つ取ろうとしない、バラバラの家族の方が気がかりになっています。
 
 だから、息子が親に、親が息子に頼る事はおかしい事ではないと思うようになりました。お互いにそれで成りたっているのですから。
 
 日本では、家族の繋がりを持つ事が出来ない親から捨てられた子ども達は、児童の頃は施設に収容され、卒園したら自立を迫られ、自己責任だと言われ、施設に責任を求める事もできません。

 社会の(他人同士の相互扶助)の地盤が脆弱なのに、家族のネットワークからも外れている施設育ちの問題が、夫の家を通して、逆にものすごく我が身に迫っています。

 エマさんにとってはズレたレスとなっていると思いますが、二年の間に、自分としても、それなりに考えが変わりつつあるという事を書いておきたいと思いました。

| Lei | 2010/04/06 05:33 | URL | ≫ EDIT

こちらとあちらの違い

こんにちは。

この国は伝統的にそういう家族構造の国なので…

他方で、英米豪などのアングロサクソン系の国、仏伊西などのラテン系の国
まぁ、おおむね欧米ということなんですが、

この辺の国々では家族のシステムとして、名実ともに核家族になっていて、
親子は成人したあたりで、別居し、近くにも住まない。
そして兄弟姉妹も別れること。これが当たり前とされています。
つまり、『血族は分離せよ』というルールで家族が出来ている。

だからこそ、『他人同士の助け合い』が当然となり、この延長に社会保障がある。
『身内同士の助け合い』の日本とは違った社会になります。

| エマ | 2010/04/05 13:52 | URL | ≫ EDIT

仕事中のグチは困りますね

 こんばんは。やっぱり「冷たい人だね」と言われるのですね。仕事中ならば尚更、個人的な事で延々とグチを言わないでと思いますが、わたしも自分の事を何も言わないから、不気味がられます。言っても仕方ない事は言わないだけですけどね。

| レイ@てるさんへ | 2007/12/10 01:48 | URL | ≫ EDIT

 母親と息子がベッタリと言うのは、人によって度合いは異なりますが確かに良く見かけます。そんな親子関係を理解するのは難しいです。こういうお坊ちゃまからたまに仕事中に泣き言や愚痴を言われ「俺はお前の母親じゃない」と内心思いながら無視してると「冷たい人だね」って揶揄されます。会社では内に秘めて、家に帰ってから幾らでも母親に甘えてくれって感じです。

| てる | 2007/12/09 12:19 | URL | ≫ EDIT

 拍手コメントのあなたへ。
 
 あなたの気持ちは非公開だから、意志の疎通だけね。

 「覚えてる、そしてありがとう」ね。

 

| レイ@拍手コメントのあなたへ | 2007/12/09 09:32 | URL | ≫ EDIT














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