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モラル:育ちきらなかった自分のたしなみと規範意識

養護施設にいる間の問題:モラル

吸殻や空き缶

neko2


 わたしが酒の味を知ったのもタバコの味を知ったのも、いくら記憶がないといっても養護施設にいた頃だろうと簡単に推測できる。少なくとも就職してからの記憶は繋いでいるし、その時にはタバコは(すでに)たしなみだと思っていた。会社の女子にとってのたしなみは花嫁修業だと言われたが、花嫁と修行がイメージできずに体育会系のトレーニングだと思い込んでいた。

 養護施設の屋上の角には吸殻や酒の空き缶やが散らかっていた。それらは上級生が夜になると屋上で宴会を開いた後だな、とすぐにイメージできる。断片の記憶だが、誰かがわたしに「自分の家からくすねてきたポテチとタバコと酒があるから、あんたも一緒にどう?」と言ってきた。わたしは近くの空き地に自分で付いていったと思う。それが良いか悪いかが判らない時点で付いていってしまうのだ、そこには規範意識以前の問題がある。

 わたしは真面目に生きてきたけれど、それは施設でのスケジュールに沿った生き方が真面目なだけであり、簡単に言えば、集合時間に遅れなければいい、全体行動に合わせればいい、という程度のものだった。上級生などは酒を飲もうがタバコをすおうが不思議なくらいにお目こぼしが多かったし、全体行動を小ばかにしていて、いつも職員と殴り合っていた。

 子ども達は子ども達で好き勝手に生きていた。きちんとした規範意識のない家庭からの措置組の子ども達は、何も知らない養護施設長期入所児童に、彼らなりの壊れたモラルを教え込む。彼らは家庭の望ましくない環境から保護されて施設へ入所したにも関わらず、その施設で、保護前の状況を再演する。そしてそれをスリコミされた施設全部育ちも自分を律する機会もなく、同じ事を下級生へ再演する、あるいは社会に出てから表面化する。



安全な場所で規範を育てる権利

 養護施設全部育ちの子ども達が上級生が独自に教えてくれる「たしなみとしての酒やタバコ」を覚える頃に、一般家庭の子は何を学んでいるのか考えた事もなかった。

 荒廃のカルテの中で、施設で育った子の規範意識が低いというコトバが何度か出てくるが、修さんが乳児院の段階で里親家庭で育つ事が出来たならと思わずにいられない。所謂識者が表現する「現在の世は、ホスピタリズム化した家庭の問題を抱えている」とする論点の中で、養護施設育ち独自の彼の抱えさせられた問題が薄らいでゆくのが歯がゆい。

Mariaのいうとおり、家庭の問題と施設の問題をごちゃまぜにしているから、家庭のホスピタリズム化などというごちゃまぜな言葉が浮かんでくるのだろう。施設はあくまで施設だし、家庭はあくまで家庭の問題を、それぞれに抱えている。

 わたしは社会に出てから、限りなく犯罪に近い場面に身を置いていた事もあった、それを自分では気付けなかった。。その為、警察(警官じゃなく刑事)がいきなりアパートに来た事もあった。そしてアパートにいられなくなり転々とした。今思えば、幼い頃よりずっと養護施設で虞犯少年・少女らと共に住むうちに、その世界観が自分の中でデフォルトになっていたのだと今は思う。

 虞犯少年たちの影響と施設の長期間の放置の結果、施設全部育ちは自分がしている事の意味を知らないまま模倣する年齢に達してゆく。もちろんだからといって、犯罪を犯してはならない。だけど、施設で生活していながらどうやって規範意識を持つ事ができるだろう?

・・・

 規範意識はスローガンだけでは育たない、それを実践できる適切な環境が必要だ。乳児院・養護施設全部育ちの子ども達が安全に規範が身に付く環境を与えられる事は子どもの権利だし、そしてその場所は児童養護施設で全部育つ事ではなく、乳児の頃から里親家庭で安心して暮らす中で丁寧に身に付けていくものだと強く訴えたい。 

|  養護施設にいる間の問題 | 05時17分 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑














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