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CLIP09:赤ちゃん養護 施設より養子縁組で家庭へ オピニオン・わたしの視点

赤ちゃん養護 施設より養子縁組で家庭へ オピニオン・わたしの視点

朝日新聞--2009年(平成二十一年)2月19日木曜日--

 矢満田 篤二 社会福祉士

 私は、レイプなどで予期しない妊娠をした女性の相談を受けて子どもを願う人との赤ちゃん縁組を仲立ちしてきた。だが、こうした境遇にある乳児や子どもの大半は乳児院と養護施設で生活し、家庭で養護される数は少ない。

 国は家庭的な養護を増やす為、昨秋、児童福祉法を改正し、4月から支援対策が強化されるが、これで大きく改善されるとは思えない。

 厚生労働省によると、07年度の乳児院の乳児は役3千人、児童養護施設の子どもは約3万人いる。

 実親の元に帰る子を除き、施設に残る子どもは高校や専修学校を卒業すると、即自立を強いられる。

 大学などへの進学率は2割弱と、全国平均の3分の1以下だ。国の支援が不十分なことや長年の集団生活がハンディを生み出している。

 施設とは別に一定期間家庭で預かる里親制度があるが、約3600人と全体の1割弱。厚生労働省は「社会的養護は養護施設から、より家庭的な養護に移行していくことが必要」(社会保障審議会報告書)と里親の委託率を09年度に15%に引き上げる計画を立て、法改正で里親への養育費の支給増や相談業務の支援策を打ち出した。

 しかし、それで里親が急増するとは思えない。私の経験から里親の過半数は、子どもがいなくて養子縁組を希望する人たちだが、国や仲立ちをする児童相談所が養子縁組に積極的に取り組もうとしないからだ。

 特に新生児との養子縁組には「後で子どもに障害があるとわかれば困る」と否定的で、2歳以上の養子縁組が細々となされている。

 しかし、長期間の施設養護は児童に複雑な影響を与え、家庭に入って赤ちゃん返りするなどの「反応性愛着障害」が指摘されている。

 児相に専門家が少なく、リスクを負って養子縁組することに慎重になっている。愛知県では県産婦人科医会が赤ちゃん縁組無料相談を進めてきた。82年、児相に勤務していた私はこれを取り入れ、養子縁組を望む里親への新生児里子委託に着手した。

 私の定年退職後も愛知県の各児相で継続し、94年度から07年度までに計98人の赤ちゃんが養子縁組し、新しい家族の一員となった。

 私達は、養子を望む人に家庭裁判所が特別養子縁組を認容するまでは乳児院代わり過ぎず、実親に赤ちゃんを返せという審判があれば返す。後で知的障害などがわかっても育て続ける。養親の年齢は40歳までなどの条件を付けて判断している。

 暴力的に妊娠させられ出産した女子中学生の例では、縁組を望む里親候補の夫婦を産院に案内した。対面した実母とその両親は涙で声が出なかった。

 一方、欧米などでは里親の委託率はオーストラリア91%、英国60%、米国76%などで、家庭的養護を重要視している。英国ではブレア政権時代に施設出身児の追跡調査をし、社会への不適応や低学力などの実態が明らかになり、施設から家庭的養護に転換した。

 私が訪ねたダドリー市では養護施設を廃止し、人口30万人にもかかわらず150組の里親が子どもを育てていた。

 今、愛知県や長野県で養子縁組した家族たちが自主交流会を組織し、私も世話人として参加している。子どもが幾つになったら真実を告げたらいいのかなどの悩みを打ち明け、それに他の会員が助言している。生みの親との縁が薄いこども達のために大人は何をすべきなのかという原点に戻り、国は児童相談所に専門スタッフを置き、政策転換に大きく踏み出してほしい。




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